屋内スポーツ撮影のコツ|暗所でも迫力ある写真・映像を撮る方法

撮影ノウハウ

フットサルやバスケットボールなどの屋内スポーツを撮影するとき、「暗い」「撮影ポジションが限られる」「プレーが速い」 といった課題に直面することが多いです。屋外のように十分な光がないため、シャッタースピードを上げると暗くなり、ISOを上げるとノイズが気になることも。

今回は、屋内スポーツ撮影で「明るく・ブレずに・迫力のある」写真や映像を撮る方法 を解説します。具体例として、私が撮影したフットサル大会の実践テクニックを交えながら、機材選びや撮影ポジション、設定の工夫を紹介していきます。

1. 屋内スポーツ撮影の基本|機材選びとレンズ選択

屋内では光量が不足するため、F2.8やF1.8の明るいレンズ が理想的です。暗い環境でもシャッタースピードを確保でき、ブレの少ない写真を撮ることができます。

また、競技によって適切な焦点距離が異なります。

  • バスケットボールやフットサル:コートが比較的狭いため、24-70mmや70-200mm のレンズが最適。
  • バレーボールやハンドボール:ネット越しの撮影が多くなるため、135mmや200mm くらいが使いやすい。
  • 卓球や体操:被写体との距離が近いため、50mmや85mmの単焦点レンズ も有効。

今回のフットサル撮影では、SONYの24-70mm F2.8レンズ(SEL2470GM2) を使用しました。望遠域は足りないものの、SONYカメラのAPS-C撮影サイズ設定を活用することで、1.5倍のクロップ効果を得て最大150mm相当で撮影 することができます。これを有効に使うことで、選手の表情やプレーの瞬間をしっかり捉えられます。

実際の撮影環境と課題

実際の撮影では、屋内ジムの照明が半分しか点灯しておらず、かなり厳しい環境でした。F2.8のレンズでもISO感度を4000くらいに上げて、なんとかシャッタースピード1/500で撮影 できるという結果でした。夕方の屋外よりも条件が厳しく、可能であればF1.8より明るい中望遠〜望遠レンズ が望ましいと感じました。


2. 撮影ポジション|屋内ならではの制約をどう乗り越えるか

屋内スポーツの撮影では、観客席やコート周辺など撮影できる場所が限られます。

  • 2階席からの撮影:プレー全体を俯瞰で捉えやすいが、選手の表情が見えにくい。
  • ゴール裏・コートサイド:迫力のあるプレーが撮れるが、スペースが狭く自由な移動が難しい。
  • 選手ベンチ付近:ベンチの様子や試合の合間の表情を狙えるが、撮影可能か事前に確認が必要。

今回のフットサル撮影では、2階席とコートサイドを使い分けて、プレーの流れと選手の表情を両方押さえました。


3. カメラ設定|ブレを抑えながら高画質を維持するポイント

屋内スポーツ撮影では、以下の設定を意識すると綺麗に撮影できます。

  • シャッタースピード:最低1/500秒、できれば1/1000秒以上(動きが速い競技向け)
  • ISO感度:ISO3200~6400(ノイズ軽減機能を活用)
  • 絞り:F2.8やF1.8(明るさを確保)
  • AF設定:動体追尾ができる「AF-C(コンティニュアスAF)」

また、暗い環境ではホワイトバランスが不安定になることがあるので、「太陽光」「蛍光灯」「カスタム設定」 などを試して、適切な色味に調整するのもポイントです。

暗く写ってしまった写真も、あとで画像処理をすることで明るくバランスの取れた写真にすることができます。スマホやPCの自動処理でも十分見られる仕上がりになるので、ぜひ試してみましょう。


4. 撮影の工夫|迫力ある構図とプレーの流れを意識する

屋内スポーツはスピードが速く、どこにカメラを向けるべきか迷いがちです。そこで、以下のポイントを意識すると、より魅力的な写真や映像になります。

  • 選手の動きを流し撮り(背景をブレさせてスピード感を出す)
  • チームプレーの瞬間を狙う(パスやシュートの直前など)
  • 選手の表情をアップで撮る(勝敗を左右する瞬間の感情を捉える)

今回のフットサル撮影では、特にゴール前の攻防シーン に注目し、ダイナミックな構図で撮影しました。ゴール前まで来たら下手にカメラを動かさずに待ち構えるようにシャッターを切ると、余計な手ブレを防ぐことができます。


ちなみに動画であれば比較的クリアに映すことができるので、写真は最小限にして動画で残すという選択もありだと思います。


まとめ|屋内スポーツ撮影は光とポジションの工夫が鍵

屋内スポーツ撮影では、「光量不足」「撮影位置の制約」「プレーの速さ」 という3つの課題があります。しかし、適切なレンズ選び、撮影ポジションの工夫、カメラ設定の最適化 によって、迫力ある写真や映像を撮ることが可能です。

今回のフットサル撮影のように、スポーツの種類に応じた機材とアングルを工夫しながら、最高の瞬間を捉えていきましょう!

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