少年サッカーの試合を撮影する際、動きの速い子どもたちをしっかりと画角に収めるのは簡単ではありません。背面モニターやビューファインダーを駆使しても、次のような悩みを抱えることがあるのではないでしょうか?
- 動きに合わせた構図を維持するのが難しい
- 長時間の撮影で目や手が疲れる
- 試合に夢中になり映像確認がおろそかになる
- 決定的なシーンをフレームアウトしてしまう
これらの課題を解決する鍵は、構図を崩さず被写体を追い続けるカメラワークにあります。本記事では、私がこれまでの経験で培った撮影のポイントを解説しながら、動く被写体をうまく捉えるためのコツをお伝えします。試合の感動を余すことなく記録するために、ぜひ参考にしてみてください!
背面モニターやビューファインダーの使い方と課題
動く被写体を撮影する際、カメラの背面モニターやビューファインダーは欠かせない機器です。しかし、それぞれの特性を理解していないと、重要なシーンを逃したり、撮影の疲労が増す原因にもなります。ここでは、それぞれの利点と課題を整理しつつ、効果的な使い方を解説します。
背面モニターの特性と撮影での注意点
背面モニターは広い画角で被写体を捉える際に便利です。ただし、以下のような問題点があります。
- 日差しの反射で画面が見えにくい
- ズームインすると被写体をフレーム内に収めるのが難しい
- 試合の雰囲気や選手の動きがモニター越しでは掴みづらい
これらを改善するためには、日差し対策としてフードを使用したり、できるだけ広い画角を保つことが重要です。
ビューファインダーの活用と疲労の課題
ビューファインダーは、細部の確認や明るい環境での撮影に優れています。ただし、長時間の撮影では次のような疲労を感じることがあります。
- 前傾姿勢による腰や肩の負担
- 覗き込みの姿勢が撮影を窮屈にする
対策としては、適切な高さに三脚を設定したり、短時間で区切って撮影を行うことが有効です。また、高解像度のビューファインダーを使用することで目の負担を軽減できます。
動く被写体を捉えるカメラワークの工夫
撮影の環境や目的に応じて、工夫次第で疲労を軽減しつつ動く被写体を正確に追うことが可能です。ここからは具体的な解決策をいくつかご紹介します。
解決策1: 座って撮影する方法
長時間の立ち姿勢を避けるためにはアウトドアチェアなどに座って撮影するのが一つの解決策です。三脚に取り付けている場合は脚が邪魔してしているので座っての撮影は少し狭苦しいのですが、疲労感はかなり軽減されます。
ただカメラの背面モニターやビューファインダーを直接見る姿勢だと、おのずとカメラ位置が低くなります。よって迫力のある映像を捉える場合は良いですが、俯瞰的に試合を捉えたい場合には向いていません。
解決策2:大画面の外部モニターを接続する
解決策1の補完案として、大画面の外部モニターを接続する方法があります。カメラは高い位置から撮影するように設置して、カメラの外部映像出力端子に別のモニターを接続してそれを椅子から見える位置、例えば三脚の下部に取り付けたスタンドなどに置きます。撮影者は三脚でカメラを操作しながらも、映像は下部にある外部モニターを見て撮影します。
外部モニターは大きいサイズのものを接続すればかなり見やすくなります。またカメラをパン(左右に動かす)してもモニターの向きは変わらないので、撮影者はいちいち顔を傾ける必要がありません。これは想像以上に見やすく、結構快適です。
難点としては、設置に時間がかかることと、カメラを操作する三脚のバーは上部にあるので手を振り上げた状態にしないといけないことです。よって持ち方にもよりますが肩は少し疲れます。
解決策3:モニターを見ない撮影スタイル
これは解決策とは言えないかもですが、画角は全体を捉えるだけと割り切ることでモニターを見ないで撮影する方法です。これの良いところは試合の様子は直に自分の目で見て楽しめること、広い画角であれば被写体を外すリスクは少ないことです。
どうしてもズームしたい場合には解決になりませんが、上記のメリットを優先するなら十分ありだと思います。また4K(3840×2160)で撮影していれば、再生時に拡大しても2K(FullHD。1920×1080)くらいでは見られるので、ピンポイントで選手を見ることはできます。ちょっと面倒かもですが。
まとめ:動く被写体を撮るためのベストプラクティス
いかがだったでしょうか。どんな映像にしたいか、どれだけ手間や労力をかけられるかで方法を選ぶと良いかなと思います。私も試行錯誤していろいろ試しましたが、最終的には疲れてでもビューファインダーで見ながら撮影することが多かったです。結果的にこれが一番納得の行く映像が撮れるのですよね。
また撮影前の準備や後片付けの手間も重要で、試合以外のシャッターチャンスを逃さないためには手際よく試合の記録映像は撮影しなくてはなりません。ワンオペは大変でした・・・。
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